気になった映画のきろく

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【第一回】教授のおかしな妄想殺人

視聴場所:柏キネマ旬報シアター

評価:70点

 

まずはウディアレンの新作『教授のおかしな妄想殺人』

 

ウディアレンの作品は何本か見てきましたが、個人的にかなりすきな監督。

ちょっとダークで独特な癖のある登場人物とちょっと軽いストーリーが内容はともあれ見ていて楽しいです。

 

《ここからネタバレ》

 

主人公であるホアキン・フェニックス演じるエイブは実在主義を専門とする哲学の教授は妻と別れたり、友人がイラクで地雷に吹き飛ばされたりして自分の生きている意味を見失っています。そんな彼がアメリカ北東部の大学に赴任してきます。大学中の女性は色男であるエイブに興味を示すが病的な行動を起こす彼に警戒心も持っていた。

 

ある日エイブとエマ・ストーン演じジルがレポートについて話すことがきっかけで、お互いの話をして、徐々に打ち解けていきます。ジルはエイブの心を病んでいる暗い謎の部分に惹かれていきます。結局ジルはその時の彼氏とは別れてエイブと付き合うことになります。

 

僕が思うにたまにいる”怪我している人が好きになる”女性の心理なのでしょう。

たしかしょこたんもそんなこと言ってたような…男の僕には全く理解できませんが。

母性本能?もしくは裏のある謎の多い人はモテる法則でしょうか?

ちなみに映画の序盤のシーンんで出てきますが、ジルの彼氏と付き合うきっかけも彼が骨折していたからということらしい。

 

2人で食事に行くようになったジルとエイブはある日、カフェの後ろの席で悪徳判事のせいで子供の親権を奪われるという話を盗み聞きます。そこからエイブはこの判事を完全犯罪で殺すことをひたすら妄想します。

 

ここから明るく生き生きとしたエイブに生まれ変わります。

勃たなかった男性器も復活!話し方や授業の内容まで変化してきます。

実行に移してからはやりきった、社会の役に立ったという気分で生き生きしたエイブは持続します。しかし、警察が他殺であると断定し、誤認逮捕をしたところから徐々にジルはエイブが犯人であることを気付き始めます。警察にいうというジルの脅しにエイブはより追い込まれていき…

 

内容はズバリ…

人生の目標を持つことの重要さ

 だと思いました。

 

ウディアレンなりの毒のある面白おかしいストーリーで軽快な(悪く言えば軽すぎる)描き方で「人生の意味をあまり深く考えすぎずに何か目標を持って生きれば、何もかもが違って見えるよ!」っていうことを伝えています。終盤に信頼していたエイブがジルに判事を殺したことを責められ、追い込まれていくところは、どれだけ愛し合っていても価値観は違うということを恋愛マスター(?)であるウディアレンなりの教訓でしょうか。

 

《感想》

おもしろいのですが、なにか軽すぎる。

ウディアレンなのでしょうがないのですが…個人的にはブルージャスミンの方が好きですね。(とことんまで痛い女として描かれているあのサドな感じが好きです。)